動画編集を始めたばかりの方、またはすでにPremiere Proを使って仕事をしている方の中には、こんな疑問を感じたことはありませんか?
「After Effectsって必要?」
「Premiere Proだけでも動画編集できるし、十分じゃないの?」
「なんか難しそうだし、自分にはまだ早いかも…」
確かに、Premiere ProだけでもYouTube動画やVlog、シンプルな企業案件など、多くの編集は可能です。しかし、動画編集の世界で"本当の差別化"を図りたいなら、After Effectsの習得は避けて通れない道です。
この記事では、なぜAfter Effectsも学ぶべきなのか、実務レベルの視点で深掘りしながら、5つの観点からその理由を解説します。
「編集者」から「クリエイター」へ昇格できる

Premiere Proは「編集」のためのソフトです。素材をつなぐ、カットする、音を整える、色味を調整する――これらは映像制作の基本であり、どれも重要なスキルです。
しかし、After Effectsは“映像に命を吹き込む”ためのソフトです。テキストを動かしたり、特殊効果を加えたり、視覚的な印象を何倍にも高めることができます。
つまり、
- Premiere Pro=整えるための道具
- After Effects=魅せるための道具
という位置づけになります。
これにより、動画制作の工程で自分の役割が「カットマン」から「モーショングラフィックデザイナー」へと変わっていきます。
実際に、After Effectsを使っている編集者は、企画の初期段階から関わることも多く、単価の高いプロジェクトや継続案件に繋がりやすいのです。
クライアントの「本音ニーズ」に応えられる

企業案件では、以下のような依頼がよくあります。
- 「この部分に動きのあるグラフを入れてほしい」
- 「タイトルのアニメーションをもっと目立たせたい」
- 「ブランドロゴをかっこよく登場させたい」
Premiere Proだけでは、こうした演出を実現するのは難しい、もしくは非常に手間がかかります。しかしAfter Effectsなら、テンプレートを活用したり、数分の操作で“テレビCMのようなプロ演出”が可能になります。
これにより、
- 他の編集者と差別化できる
- クライアントからの評価が高まる
- 「動画だけじゃなく、ブランディング全体を任せたい」と信頼される
といった好循環が生まれます。
「案件単価」が圧倒的にアップする

Premiere Proだけ使える人の案件相場は、おおよそ以下の通りです。
YouTube編集:5,000〜15,000円/本
インタビュー動画:10,000〜30,000円/本
一方で、After Effectsが使えると、
モーショングラフィック動画:30,000〜100,000円以上/本
アニメーション広告:50,000〜300,000円/本
オープニング/エンディング映像:20,000〜50,000円/本
と、編集の領域から“演出・表現の領域”に進出することができ、単価が飛躍的にアップします。
特に広告業界やイベント映像では、After Effectsのスキルが必須レベルになっていることも多く、「Premiereだけでは通用しない」現実も存在します。
動画市場での「需要の中心」はモーショングラフィックス

近年の動画市場では、静止画ではなく「動き」のある表現がますます求められています。
- SNSのショート動画(Instagram Reels・TikTok・YouTube Shorts)
- Web広告(モーションバナー・ランディングページ動画)
- ビジネス用途のプレゼン動画や採用動画
これらでは「ただ編集する」だけでなく、「伝わる動き」「目を引く演出」が求められています。
モーショングラフィックスは、まさにこのニーズのど真ん中。
After Effectsが扱えることで、以下のようなコンテンツ制作にも関われるようになります:
- UIアニメーション
- 説明動画(インフォグラフィック)
- アプリ紹介動画
- 商品の3DCG風演出
つまり、After Effectsのスキルは今後も長期的に需要が伸び続ける市場で、活躍し続けるための武器なのです。
キャリアの幅が「一気に広がる」

After Effectsを習得すると、動画編集者としてのキャリアに限らず、以下のような展開が可能になります。
- モーショングラフィックデザイナー
- アートディレクター
- 映像ディレクター
- 動画マーケター
- UI/UXアニメーター
また、映像制作会社や広告代理店、Web制作会社からのスカウトや転職のチャンスも増加します。なぜならAfter Effectsを自在に扱える人材は、まだまだ希少で、引く手数多だからです。
フリーランスでも「動画編集+モーション」の組み合わせは強力で、以下のような収益モデルが構築できます:
- 自作テンプレートの販売(MotionElements、Envatoなど)
- モーションロゴの受注制作
- オンライン講座や教材の販売
自分のブランディングも「Premiereだけの人」とは格が違い、圧倒的な“専門性”で信頼される存在になります。
よくある疑問:After Effectsって難しくない?

「After Effectsって難しそう…」という声をよく聞きますが、実際は「慣れ」の問題が大きいです。
最初の数日〜1週間は、確かにインターフェースに戸惑うかもしれません。ですが、今はオンラインスクールやYoutubeなど、初心者向けの学習コンテンツが充実しています。
特に次のような人には向いています:
- デザインが好き、アニメーションに興味がある
- 人と違う表現で魅せたい
- 長く使えるスキルを身につけたい
むしろAfter Effectsは、クリエイティブな映像制作を本気でやりたい人には「避けて通れないソフト」なのです。
まとめ:Premiere Proは“基礎”、After Effectsは“進化”
Premiere Proを学んだあなたは、すでに動画編集者としての第一歩を踏み出しています。
しかし、これからの時代、編集スキルだけでは飽和状態。だからこそ、「演出力」「表現力」を高めるためのAfter Effectsの習得が鍵となります。
After Effectsを学ぶことで、以下が可能になります:
- 他者と差別化できる
- 高単価案件に参入できる
- 将来のキャリアを柔軟に広げられる
- クライアントからの評価が上がる
- “見せたい世界”を自分で描けるようになる
「Premiere Proで満足していた自分」から一歩抜け出す――その選択が、あなたの動画クリエイターとしての未来を大きく変えるきっかけになります。
今こそ、After Effectsの世界に飛び込んでみてください。